スポンサーリンク
※下記試合情報はそこそこ誠心誠意精査してますが、気の迷いとかで割とガセ。
Hull City 0-4 Arsenal
Tue 8th Mar 19.00 The KC Stadium
スターティング: シーズンも終わりそうだから、そろそろ真剣に更新しなきゃ!
ジルー師
瀬尾君 イオビ君 エグザイル
エルネニー西島 志村社長
ギプス ガブちゃん メルティ(C) 2号
オスピー
■ゴール: ジルー師 (41, 71), 瀬尾君 (77, 89)
■交代:
32 メルティ → ナチョス
56 ガブちゃん → ラムジー
73 ラムジー → アデレイド君
■レフェリー: Mike Jones 20,993
■メモ:
アウェーの醍醐味はご当地グルメ!というのは、ことイングランドにおいては全く当てはまらないのは余裕でご想像いただけると思いますが、まあどこ行っても基本は芋と魚 a.k.a フィッシュアンチップス。
これが女王様から大貧民まで芋で繋がる芋ネットワーク、芋と平等の王国イングランドの現実であります。のはずが、今回はちょっと様相が違いました。。。
まさかハルがやってくれるとは・・・。
「どうやらハルは海沿いらしい」ってのを直前に察知した俺は、ハルに到着するやいなやトリップアドバイザー大絶賛の海側レストランに直行。
お、ここだここだ。
そして意気揚々中に入ると、ビターン!
こ、これは・・・。
漁師がたむろする大衆食堂みたいのをイメージしていたのに、予想外のバロックロココ調みたいな部屋が・・・。
マジか・・・。
店内の客も、スーツでびしっと決めた白髪の紳士みたいのばっか。
マジかぁ・・・。
どう考えてもこの格好はヘタこいたのではないか?
なんたってここは、表向きは階級と育ちを重んじる紳士の国イングランズ。そんな伝統と格式だらけの場所に大砲ジャージで乗り込むとか、銀座のクラブにTシャツ短パンで乗り込んで以来の大冒険なのであります。
そんなわけで、一応ドレスコード必須みたいな店内と場違い感に俺も一瞬びびってたじろぎましたが、この格好なんだから仕方ない!
「よくよく考えたらこれ俺の正装やないか!」とバッチこい、冠婚葬祭どんなとこにもジーパンで駆けつけるという山本コウタロー的発想で乗り越える事に成功。
そして、若干身を引き締める思いで席に着くと、スタッフのおじさんが「ハルへは何しにきたの?」とクエスチョン。
一応「宗教とフットボールの話題はタブー」とされているイングランズですから、形だけちょっと躊躇してみましたが、まあこれといって揉める要素も一切ないので、正直に「フ、フットボールです」とアンサー。
すると、おじさん「今夜のか?」
俺「はい」
おじさん「アーセナルか?」
俺「はい」
おじさん「今すぐ出てけ!」(出口を指差しながら)
俺「はい」(出るふり)
という、初対面のおじさんと予定調和の即興ミニコントを展開。
これもまたこの国ならではで、ああ、アウェーに来たなあとしみじみ。
さて、肝心の飯ですが、今回意気揚々とオーダーしたスターターがこちら!(どーん)
おされなカニ。
「新鮮なカニ入ったよ!」っていうからてっきりカニまるごと一匹どっかん出て来るかと思ったら、料理されテタ!
イギリス人も料理すんのな。。。とびっくりしながら口に運ぶと、なんだこれ!カニ缶の100倍美味え!
そしてフィッシュスープ。
おおこれは、海鮮鍋をぐつぐつ煮込んで、最後の最後に残った濃厚なやつをかき集めたような味!
もちろんペロリンちょ!
さらにメインがこちら!(どどん)
モンクフィッシュカレー!(あんこうカレー味)
あ、これは・・・
ま、やっぱ、魚は普通に喰うのが一番!
ま、それでもペロリンちょ!
という、らしくない魚料理を食べながら、やたら話しかけて来るスタッフのおじさんとフットボール談義。
日本のサッカーリーグはどうなんだ?ハーフタイムはどうやって過ごすんだ?
的なJ音痴の俺に聞かれても困る話題はスルーしつつ、
「世界で一番のリーグはどこだと思う?」の質問に、
「そらあやっぱ、チャンピオンシップですよー。ハルもいるし。で、2番目がプレミアすかね?」
と答えれば、
「ところで今週土曜アーセナルはどこと試合なんだ?」と返される、なんてステキな展開。
(FAに敗退すれば土曜にWBA戦、勝てば日曜ワトフォード)
一転、話はおじさんの昔話へ。
おじさん「私は40年前までロンドンのサボイホテルで働いてたんだがね、その時ロンドンのほぼ全てのスタジアムで試合を観て回ったんだ。でもね一カ所だけ逝かなかった、いや正確には逝けなかった所があるんだが、どこかわかるかい?」
さる「ほぁ凄いっすねえ・・・えーっと(この展開からいけば)・・・ハイバリー!」
おじさん「いや違うね」
さる「え?それじゃ・・・WHL?」
おじさん「いや、それも違うな」
さる「(え?ちゃうのん?となると・・・)じゃ、あすこ!ミルウォール!」
おじさん「はい正解!」
という、今も昔も変わりない、悪名高きフーリガンの巣窟は鉄板話から、
「日本はどこ出身?」「日本のどこの会社で働いてるんだ?」など、やたら日本の事も聞いて来るので、
「日本行った事あるんですか?」と聞いてみると、
おじさん「私はないんだが、妻がいつも行きたがっているよ。それとね、私の甥っ子が音楽のエンジニアでね、この前アーチストのライブで日本に三週間バカリ滞在したらしいんだ」
さる「ほぇー。すごいっすね?誰のライブっすか?」
おじさん「サラブライトマンっていうんだが、知ってるかい?」
さる「!?知ってるもなにも、知らない日本人いませんよ!!!」
おじさん「そんなに有名なのかい?」
さる「超有名っすよ!それ日本代表のアンセムアンセム!
でぃれーんー♪でぃれーーーんー♪はぁーーーーーーーーーーーーー!♪っていう、
絶 対 に 負 け ら れ な い やつ!」
という、またもや落としどころがフットボール関係。
そういえば!と、ふと疑問に思っていた事を投げかけてみました。
さる「ハルってやっぱ、FA狙ってるんですよね?」
おじさん「当たり前だよ!」
さる「ということは、一軍で勝ちに行くんですか?」
おじさん「いや、それはない。セカンドチームでのぞむと思うよ。若干ファーストのメンバーはいたとしてもね」
さる「ほぁ・・・」
おじさん「それはだって、我々のプライオリティはあくまでリーグ戦だよ。今我々は大事な時なんだ!(この時点でチャンピオンシップ4位)そりゃあそっちを優先するさ」
なるほど。格下リーグは全て全力でジャイキリを狙っていると思っていた俺にとっては目から鱗、確かにそのステージステージにおいて大事なものってあるのだなぁ。。。
おじさん「でもね、我々はアーセナルだけには勝ちたいと思ってるんだ。なんたって三年連続負けているからね!はっはっはっはっは」
そこで俺はあの写真を見せながら、偽らざらない気持ちを話してみました。
さる「実はぼくね、ここでFA決勝観たんですよ」
おじさん「ほーっほっほ!ハル側じゃないか!」
さる「そりゃじーっとしてましたよー90分。もちろん始めてですよ、他サポのど真ん中でアーセナルの試合観るとか」
おじさん「ほぉほぉ(にやにや)」
さる「でもね、残念ながら、ちょっとだけ感動したんですよ。その熱みたいのに」
さる「子供からおじいちゃんおばあちゃんまで、みんな一緒になって、そう町ぐるみで応援してるドローカル感ていうか。おそらくみんな生まれた時からタイガースサポで、それがもう彼らの生活の一部で。そこには『ビッグクラブのアーセナル』にはないものを感じたんですよ」
おじさん「みんなやさしかっただろ?」
さる「やさしかったすねえ。ハルがゴール決まったとき一人だけ立たなくっても、そっとしておいてくれましたもん。(笑) 」
でも、知り合いのおにぎり君も間違ってハル側で観戦しちゃって、アーセナルがゴール決めたとき大騒ぎしたらハルサポからフルボッコされた話は華麗に割愛しましたが、あの時の思いを報告、俺の中で色々相殺したのでした。
↓その辺の詳細はこちら
「それぞれのFAカップ (前編)」FAカップファイナル アーセナル v ハル・シティ
「それぞれのFAカップ (後編)」FAカップファイナル アーセナル v ハル・シティ
こんな感じで、やたらスイングしまくったので、最初に頼んだロゼワインはあっという間に底をつき。
すると「おかわりは?」と訪ねられたので、「え?おごりですか?」と冗談で返すと、
「じゃあ試合終わったら、黄色と黒のシャツ着て帰れよ」
と言ってどぼどぼワインをついでくれました。
レシートを見ると、
なんと!
若干!95ペンス割り引いてくださってました!
あざーーーっす!
帰り際、おしゃべりおじさんに「(そこそこ)美味しかったので、日本にいるかもしれない、ごく少数のハルサポにもこのお店を紹介したいと思うので、写真いいですか?」と言ってパチり。
「それじゃグッドラック!」と別れ際、お店のネームカードをもらってビックリ。
おじさんの名前が、「Tony Ceruttis」
そしてお店の名前が「Ceruttis」
このおしゃべりおじさんは、このお店のオーナーだったのでした。
どーりで、仕事そっちのけでおしゃべりしていたわけだ。。。
というわけで、数少ないハルサポ諸君!KCスタジアムに来たなら是非シーフードがそこそこ美味いこのお店へ。トニーおじさんが熱烈大歓迎してくれるハズだぞ!
Ceruttis
10 Nelson St, Hull HU1 1XE
http://www.ceruttis.co.uk/
目印は薄汚れた海の目の前!
料理も新鮮でしたが、なかなかアウェーサポの人と、しかも俺の第二の古郷ハルサポの人となんてここまでガッツリ話した事もなかったし、これからもないと思うし、そう考えるとなんか貴重な経験だったなと思います。
そんなトニーおじさんに感謝しつつ、肝心のFAカップですが、、、
↓ 次のページへつづく
コメント
FA敗戦、高まるボスへの批判、レスターの勝利…
様々な逆境のなか、猿さんのブログに癒されております。ありがとうございます。
あのバカボンの黄色いTシャツは今回持っていかなかったのですね笑
サッカーを愛するものとして、うらやましいです。紀行文を読んでいるようでした。