「WENGER OUT」にローカルサポとして思う事

↓前回の記事で綺麗事を語りました。
「WENGER IN？OUT？」俺の気持ちをお話します。

それが自分の偽らざる気持ちではあるんですが、しかし「現実は小説より奇なり」（アーセナルにいたっては全然奇じゃないんだけど！）

はさておき、

現実は綺麗事ではすまない事があるのもまた事実。

そんなわけで、「WENGER OUT」について思う事も書いてみたいと思います。

 
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「WENGER OUT」に思う事

先日「現地のWENGER OUT！の雰囲気はどんな感じなのですか？」という、ご質問をいただきました。

今更ではありますが、ひとりのローカルサポとして思う事を肌感覚としてお答えしたいと思います。

「必ずしもこの肌感覚が全て正しい」ということではありませんので、予めご了承のほど。

まず一概に「OUT派」と言っても、実際は、タイトルが欲しいだけの「ヴェンゲルは去れ！今すぐ辞めろ！」という過激派と、リスペクトを込め「そろそろお辞めになられては…」という穏健派の二つがあるように思います。まぁこれはどこの国も一緒だと思います。

過激派の皆さんはテレビでも取り上げられがちなのでご存知の方も多いと思うのですが、穏健派はなかなか取り上げられないと思うので、まずはこちらから。

穏健派のWENGER OUT

以前ヤホーニュースかだったかなんかで「ヴェンゲルの監督新契約に対し80%近くのサポが不支持！」的な記事をみかけました。（タイトルざっくりでさーせん）

これをみて、「あぁーやっぱローカルサポもWENGER OUTなのかー」と単純に思われた方も多いと思うのですが、実は若干毛色が違います。

このアンケート先は「Arsenal Supporters Trust」という威厳あるアーセナルの団体で、この会員の皆さんはただのサポーターではありません。以前サポーターがクラブの株式を共同購入出来るスキームがあったのですが、彼等はその時に株式を購入し、現在もクラブの株式を持ついわゆる株主なのです。当然株主総会にも出席可能で、そこでしっかりと自分の意見を述べたり出来る、クラブに一番近い位置にいるサポーターと言えます。

そんな人達がヴェンゲルにアウトを突きつけた！？これは一大事！と思うかもしれませんが、彼等には彼等なりの理由が存在します。それは…。

当然リスペクトをもって「こんな素晴らしい監督には感謝しかない。でも歳も歳だし、しかるべき時に…」というポジティブな意見を持つサポが多数を占める中、「赤ネクタイの頑固者」の強固に自分を曲げない姿勢に対し、フロントがコントロール不能となり右往左往している状況に畏怖を覚えているサポも結構いるようなのです。

そしてこれこそが、クラブの身近にいないとわからないブラックボックスの状況というか（コレに関しては実際アンケートを受けた方に直にお話をお聞きしました）、あまり表沙汰にならない状況というか。

↓まぁこの辺は、グナ女マジガチ・ライターのキムラヤスコ大先生が書いて下さっていますから是非参照！
エミレーツスタジアムで考えた”WENGER OUT”の意味

このように穏健派の中にもそれぞれの想いがあるようなのですが、とはいえ希望はソフトランディング。過激派のような「今すぐとっとと辞めろ！WENGER OUT！」というわけではなく、どこか落としどころを見つけて・・・という、誰もが考えているような感じではないかと思います。

なので、「78%不支持！」とかいう記事が出たからといって、エミレーツの8割近くが不支持しているかというと、決してそういうわけではないと思います。
（実際6万人に聞いてないからわかんないけど。めっちゃ不支持してたらさーせん）

てか、エミレーツでボード掲げてるなんてほんの一部だし、まぁ、なんとなくそんな気がします。

過激派のOUTの意味

そして、単純にタイトルが欲しいだけの、「ヴェンゲルは去れ！今すぐ辞めろ！」という過激なOUT派の皆さん。

彼等にも彼等なりのロジックが存在します。

それは間違いなくチケット料金に大きく関係していると思います。

世界一高いと言われるアーセナルのチケット。

こんだけ毎季毎季搾取され続けてんのに、金は使わねえ！タイトルは獲れねえ！おまけにクソ鶏野郎に抜かれっとか、一体どうなってんだよ！

全てが全てではないと思いますが、単純に言えば、そういう事です。

そして、そのはけ口が今回のヴェンゲルであり、フロントであるという。

料金を値下げすれば解決すんのかどうかわかりませんが、そんな事ありえませんから一部サポが暴走するのも仕方ありません。

アーセナルのサポーターは、クラブシートで優雅にくつろぐ億万長者バカリではありません。

労働者階級がサポの多数を占めるといわれるアーセナル。ギリギリのカッツカツでスタジアムに通うグーナーも多いと思います。

試合によってチケの売れ行きが悪いのも、そういうのも関係しているのかもしれません。

「子供が生まれたから（嫁が怖い以上にお金がなくて）なかなかエミレーツに行けない」

そんなサポもいるのです。

実際自分もアウェイに逝く機会がガッツリ減りました。

全試合アウェイを目標に掲げていた自分がです。

そんなサポーターを納得させるには「料金めっちゃ値下げ」か「タイトル」。

（そいえばウィガンなんて、シーチケ300ポンド代とかだったもんなぁ・・・それでもガラッガラだけど）

どっちがいいのかはわかりませんが、勝つ事が使命となってしまった今のアーセナルは、いわゆる「ビッグクラブ病」ってヤツなのかもしれません。（そんな病名あんのか知らないけど）

そんなわけなので、ヴェンゲルのロマンに身を委ねていたサポも10年という歳月に魔法がとけて、リアルに身銭を切っている現実を直視せざる得ない状況になった、リアリストにならざるえない状況になったと・・・。

そういった要因から、この国における「WENGER不支持」が多いのも、納得っちゃあ納得というか、納得せざる得ない・・・そんな状況なのです。

おそらく彼等も「ユナイテッドの二の舞」は百も承知でしょう。

でもね、いいですか？よく考えてみてください。ありえないと思っていた「UKがEU離脱」しちゃう国ですよ？

力任せの改革を望んでいるサポがいても、なんら不思議ではないように思うのです。

以上がローカルサポとして感じた「WENGER OUT」ざっくり感です。

まあでも、色んな意見があると思うので、あくまで一考ということで。

ただ今回のFA優勝により、それが少しでも改善されていることを色んな意味で望みます。

現場からは以上です。

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（翻訳はガチグナのYOKOさん！YES！）

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