突然ですが、俺は憤っているんですよぉぉぉ!!!(しかも今世紀最高に!)
というわけで、突然ですが、だいぶ腑に落ちない事件があったので、この場を借りて書かせていただきます!
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先日ね(といっても結構経っちゃったけど)、RIZINという格闘技イベントにて、「那須川天心 v 堀口恭司」という俺的世紀のビッグマッチがあったんですよ。
「RIZIN?格闘技?なんそれ?」っていう奥さんのためにざっくり説明すると、天心は、若干20歳ながらプロデビュー以来26戦無敗というキックボクシング界の神童。かたや堀口は、先日惜しまれながら旅立った山本KIDの秘蔵っ子で、日本では対戦相手がいなくなり、海を渡りMMA(いわゆるなんでもあり)のメジャーリーグであるUFCにも参戦した「史上最強のMADE IN JAPAN」と称される総合格闘家。
そんなキックのナンバーワンと総合のナンバーワン、日本人最強の二人がRIZINというリングで雌雄を決するという、史上最高にヒリヒリする、まぁようは、アーセナルvバルセロナのCL決勝みたいな、不整脈持ちの俺的にはわりと命がけの試合が開催されたわけです。
前田日明云うところの「ごちゃごちゃ言わんと、誰が一番強いか決めたらええんや」まさにこれ。
しかしこれはキックルール。堀口不利は変わらないという絶対的真理。
空手の王者やボクシングのチャンピオンがキックルールで戦った場合、キックボクサーが圧倒的有利なように、一見同じ打撃系の競技に見えても、ルールが違えばそれは全くの別もの。
もちろんその逆もしかりで、キックボクサーが空手の大会に出てもそう簡単には勝てないし、ボクシングのリングなら1RKO負けだってありうる。それと同じで、普段打撃と寝技で戦っている総合格闘家の堀口にとっては、間合いもグローブもまるっきり違うリングは相当分が悪い。
しかしそれをあえて受ける!日本格闘技界を盛り上げるために!という、漢気最強決定戦でもあるわけです。
そしてこの試合の持つもうひとつの意味。それは、先日この世を去った師匠、山本KIDのオマージュでもあるということ。
2004年大晦日、「日本も景気良くないし、魔裟斗くん、二人で試合でもして日本を盛り上げましょう」というKIDの粋な一言で実現した、当時のK-1世界王者・魔娑斗と総合軽量級最強・山本KIDの間で行われたこのヤバイ一戦は、日本格闘技の一大ムーブメントの象徴のような試合でした。
そして、14年の歳月を経た今、魔娑斗・山本KIDという二人のカリスマ対決を超えるほどのドリームマッチが、再び実現したのです!
ところがですよ…
「60億分の1の煽りVアーティスト」佐藤大輔
ところでみなさん、「煽りV」というのはご存知でしょうか。
読んで字のごとく「煽りVTR」、すなわち、試合前に流される選手紹介を兼ねたVTRのことであります。
しかしそれは、ただの選手紹介ではありません。出場選手の葛藤、対戦する選手との因縁や試合の背景など、壮大な人間ドラマを数分に凝縮した、もはやドキュメンタリームービー。
UFCのような、一発勝負のビジネスマッチや勝負論だけのナンバーシリーズではありえない、幻影やドラマを点と点で紡ぐ日本独自の闘いにはなくてはならない、前口上ともいうべきオープニングムービーであり、観客のアドレナリンとドーパミンを一気に解放させる芸術作品でもあります。
そんな「煽りV」を制作しているのが、「60億分の1の煽りVアーティスト」佐藤大輔という漢。
フジテレビAD時代に『PRIDE』の映像を手がけ、ナレーション立木文彦との最強タッグで、この「煽りV」を芸術作品へと昇華させた張本人。
もうとにかく俺、煽りV好きすぎて、こんなTシャツ買っちゃったもんね!
完全無欠の「佐藤大輔 煽りV-T」!
日本が誇る素晴らしき様式美!それが煽りV!
そしてもちろん、今回のRIZINでもその煽りが流されたわけなんですががが!
愛と感動のVが流される最中、、、
煽りVも楽しみにしてたけど、タレントワイプとガヤがのるという今時のバラエティっぽい斬新な形式に…
全然Vに集中できなくてノレないし、自分が作ったVなら相当悲しいだろうな。会場は沸いてたからいいVだったろうけど、タレント>煽りVのような印象。#RIZIN13 pic.twitter.com/JW5TaL1OST— Ryohei Fukuda (@29da29) 2018年9月30日
ずっとワイプで抜かれた芸人(勝俣、ケンコバ、チュート福田)のガヤ(しょーもない会話)が被ってくるという冒涜…
なんスかこれ…?
これには当然日本中が大ブーイング大会でありまして。。。
煽りV中に喋んなようるせぇな #RIZIN13
— ぜっきー (@kazemai2000) 2018年9月30日
PRIDEの時とか、煽りVにおおー!ってなったけど、全然ならへん#RIZIN #RIZIN13
— 4&5 (@4n523) 2018年9月30日
煽りVの時にワイプで喋るのマジでやめてくれ、立木文彦のナレーションも良く聞こえないし大好きな煽りVに全く感情移入できない。本当にやめてほしい。#RIZIN13 #フジテレビ
— ひび@SCS・NJPW・HIPHOP (@hih2face) 2018年9月30日
ワイプがうるせぇ
煽りvなんだと思ってるんや#RIZIN13— ムサシ (@musachiki) 2018年9月30日
RIZIN地上波のディレクターは、「視聴者をイラッとさせなければならない」というポリシーでもあるのだろうか。
ようやく、あびる優が居なくなって快適に視聴できる…と思ってたが、今度は煽りVで芸人たちが雑談するのをワイプで抜く…というワケの分からん演出。
やかましいわボケ!#RIZIN13
— 田口康成 (@Gpz900riJp) 2018年9月30日
怒り通り越して、もはや切実!
フジテレビの運営さん、折角の煽りVがゲストコメンテーターのおしゃべりで台無しになってしまってます。せめて煽りVTRの間だけでもいいのでゲストコメンテーターを黙らすか、副音声で無音が設定できるようにしていただけると有難いです。#RIZIN #RIZIN13
— Yon (@yon316) 2018年9月30日
さらに、我らが速水さんも大問題提起!
生放送パートがないとかそういう問題じゃなく、ここまでのフジテレビの放送はちょっとないなというレベルの構成のひどさw いいもの見たなという余韻が台無しに #RIZIN
— 速水健朗 (@gotanda6) 2018年9月30日
そんなわけで、俺もご多分に漏れず、
この芸術作品にドロを塗りたぐるような愚行に、
憤っているわけです!!!
いやこれリアルにさ、『ギブUPまで待てない!!』的に芸人がますます嫌われるシステムやぞ?特に勝俣。
おい聞いてっか?クズテレビ?
もちろんワイプ芸人は、忠実に仕事をしただけ。芸人に罪はない…しかし、視聴者そんなの関係ねーから。普通に矛先芸人に逝っちゃうから。
でもそんな中、俺の中で評価を上げたのはケンコバなんですよね。
話すときも極力声が入んないようにあえて控えめに、そして途中からは、仕事をこなすふりをしながら空気を読んで口数も少なめに、むしろ俺に煽りV観せろ!の姿勢を貫いた、これぞケンコバのプロの仕事というか。
ケンコバさん、自身のラジオで言ってましたけど、実はこの日営業で福井だかに行く予定が入っていて愕然としてたらしいんですよね。ところが台風のおかげで営業がキャンセルになり、喜び勇んでRIZINに参戦!という経緯があるんで(実際は仕事ではなく、観客席で客として観たかったらしいけど)、もう完全にファン目線で来ていたわけです。
でもケンコバ一人黙ってしまったらバレてしまうじゃないすか。そんな中一人無駄に大絶叫とかして、あえて嫌われ役を引き受けたであろう勝俣もまた、芸人として立派だよ!多分。
しかし何故、CXはこんな誰得にもならない演出を行ったのか?
考えられる理由としては以下のようなものでしょうか。
ワールドカップの小柳ルミ子的に奇をてらってみた
煽りVは会場限定で!というRIZIN側からの要望
局を捨てた(退職した)佐藤大輔への報復
勝俣を徹底的にこの世から抹殺したいという世間のニーズ
で、どれなん?
と思っていたら、速攻驚愕の事実が判明しました。。。
俺が定期購読しているプロレス・格闘技マガジン「Dropkick」での、RIZIN広報・笹原圭一インタビューに、あっけなくその答えが載っていました。
なんと、この煽りV芸人ワイプの理由、
それは、
「視聴率のため、世界陸上の織田裕二狙ってやってみた」
だそうです。
はぁ?
はぁ…
視聴率はわかるけど…
でもあれやんね?
織田裕二の世界陸上って、競技の邪魔は一切してないやんね?
なにそのとってつけたみたいな嘘?
だがしかし、この理由がマジだったとしたら相当ヤバイぞ。
今後も、
ウザさも貫き通せば正義!
みたいな、世界陸上感出そうとしてくるにきまってるぞ!
そういうとこあるぞあの局…
とにかく、ワイプなど必要ない理由をわかってもらうには、その目で視てもらうしかあるまい!
(以下立木文彦調)
その眼に焼き付けよ。
平成最後の最高の闘い
那須川天心 v 堀口恭司、鳥肌必至の煽りV!
猿が選ぶ極上の煽りVベスト5
このように、佐藤大輔という漢は、アドレナリンで脳内を麻痺させてしまうという、数々のヤバイ芸術作品を世に送り出しているのですが、もうせっかくなので、その中でも鳥肌もんだったものを独断と偏見のみで5点選んでみました。
その選手の歴史や背景がわからなくても試合が10倍楽しめる、わかるやつは1000倍楽しめる「これぞ煽りV」、どうぞご覧ください!
第5位 PRIDE.19 ヴァンダレイ・シウバ v 田村潔司
この試合は、グレイシーハンター・桜庭に二度も完勝した日本人ハンター・ヴァンダレイとUWF最後の男・田村潔司の煽りV。
ヴァンダレイの「主喰日本人」というワードも話題になりました。
また、マウントでの殴り合いを全否定していた田村が、小太刀を携えついに『PRIDE』初参戦という、日本格闘技界激震の歴史的試合。さらに、桜庭に「真剣勝負の実績がないのに…なんで?」と言わしめた、PRIDE移籍後初の試合がタイトルマッチという、異例ずくめの一戦。
そんな重要な一戦で、田村の入場曲「Flame Of Mind」が大爆発するまでのお膳立てをやってのけた、あぁ感涙の煽りVなのでありますありがとうございます。
第4位 PRIDE.31 アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ vs 田村潔司
4位はこれですね。ノゲイラと田村の一戦。
それぞれの生き様を賭けた二人の天才対決。
「野心と焦燥と、今二つ我にあり」
が、前田の、
「選ばれる者の恍惚と不安、二つ我にあり」
に掛かっているのかいないのか…
はさておき、一見交わりそうもない二人のドラマを、こうも見事に魅せつけるか!っていう見本のような煽りVだと思います。
第3位 PRIDE GP 2004 決勝戦 エメリヤーエンコ・ヒョードル vs アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ
3位はこれ、6,000,000,000分の1 ヒョードル v ノゲイラ人類最強決定戦。
男なら一度は考えたことがある、「世界一強い漢は誰か?」という、果てなきロマン。
人類最強の座
現在、「空位」。
にもやられましたけど、格闘技のPVとは思えないミスマッチの選曲に殺られました…
そして、交響曲第9番に重ねられたこのメッセージ。
出会うために生まれた二つの命
これより「最後の審判」
PRIDE GP決勝戦!
で、さいアリは間違いなく揺れました。
震度5は揺れました。
そして会場にいた俺の魂も触れまくり、心臓ぶっこわれる寸前でした。
この時代に生きれて幸せでした!
第2位 PRIDE.23 【髙田延彦・引退試合】髙田延彦 v 田村潔司
髙田延彦ラストマッチ
やり遺したこと
愛と憎しみの真剣勝負
「誰の挑戦でも受けます!」と言い放った男が応えることが出来なかった、唯一の対戦、それが田村潔司との真剣勝負。
そんな二人の歴史が凝縮された物語からの、髙田覚悟の「トレーニングモンタージュ」。
一方の田村は、新弟子時代のように頭を丸めてリングイン。
そして一撃で「介錯」し、師匠髙田を看取った田村。
試合後の髙田の名言「田村、お前、男だ!」が生まれたのもこの死合。
7年というお互いの溝が、一瞬にして埋まった神興行。
対戦表に刻まれたお互いの所属が「U.W.F INTER」、これが全て!
第1位 Dynamite!!2008 桜庭和志 vs 田村潔司
どうしても一位はこれになっちゃいますねぇ…
桜庭 vs 田村、最後の真剣勝負。
試合のオープニングムービーとは思えない、9分に凝縮された大長編ドラマ。二人の紆余曲折、16年という歴史が余すことなく詰まった極上の煽りVです。
そしてエンディングに向けて繰り出される、震えて眠るしかないこの名言の数々…
偽りと憎しみと郷愁に満ちた故郷への巡礼
誇り高きリングが後世に遺した最後の真剣勝負
狂気の16年が暮れていく
二人の想いは重なるか
“生ぬるいリング”で殺ってきた田村と、”殺し合いのリング”で闘ってきた桜庭、最期の交差点。
交わるのが遅かった。遅すぎた。
それでも、16年という二人の歴史を締めくくるにふさわしい、「真剣勝負」という名の最高の舞台。
これはUの総括。
日本格闘技界の総括。
そして俺たちプロレスファンの総括!
ありがとう!
ちなみに、うちの小1のセナさんが、放課後クラブでフットボールの真似事みたいな事を始めたのですが、中に「バルセロナ」と表記されたしょーもないシャツを着ているやつがいるらしく、興味津々だったので、
「今までのピッチでの出来事はすべてまやかし、八百長で、我々だけがホンモノだからな」
とキツく言っておきました。
なぜならそれが、アーセナルのテーゼだから。
さいごに
今回は、久々アーセナル以外の大長編を描いてしまいました。
でもごめん、書きたいんだからしょうがない!
実はボクね、20年以上前は「格闘天国」っていう格闘技のサイトを運営していたんです(英語サイトも作ったら、ドリー・ファンク・ジュニアとシャムロック弟?からメッセージ来たことある。嘘だと思って返事しなかったけど)。
運営といっても、格闘技やプロレスの感想を書き殴るだけの、このブログと何ら変わらない、徹頭徹尾の趣味サイトだったんですが、時折今でもそんときの魂(だましい)がうずくわけですよ。
そして今回、あの日本が誇る「煽りV」に対する冒涜に一言二言物申したくてですね思わず書きなぐってしまったわけです。
否、是非この素晴らしさを皆さんにもお伝えしたかったわけです(1割伝われば本望!)!。
そんなわけで「俺の中の神煽りV」5点を選んでみたわけですが、こうしてみるとほぼほぼUWF絡みで、どんだけ偏った思想の持ち主なんだ?と我ながら思うわけですが、でもそれだけ「U」の登場人物には異様な色気があるし、なにより尋常じゃないカタルシスがあるんだよなぁ(そう、アーセナルのように。っていうか本当にUとAが重なる部分は多々あるように思う)。
じゃなかったら、こんなに「Uの回顧本」出てないよ!って話で。
これ全部UWF本!
というわけで、今後も「ついてこれるヤツだけついてこい!」のスタンスで、アーセナルに限らず俺の書きたいことだけを詰め込んでいくから、よろしくな!
ちなみに、煽りVアーティストの佐藤大輔先生は、このようなPVも手がけられているから、それぞれのクラスタの人々はチェケってみてね。
将棋 第84期棋聖戦 羽生善治棋聖vs渡辺明竜王 PV
F1 2006年 サンマリノGP オープニング
ご清聴、ありがとうございました!
コメント
最高です!今見ても胸躍りますね!意外と格闘技好きとアーセナルファンってかぶってるんじゃないですか?気のせい!?プロレス、アーセナル、ロンドン好きの僕自身は猿さんのブログ最高に楽しいですよ〜!
アーセナルがきっかけで猿さんのブログを知りましたが、サイキックやプロレスさらにKATSUMIまでいつもドンピシャで楽しませてもらっています。これからもアニキと猿さんには勝手についていきますので宜しくお願いします!
P.S.今週こそはカオリンのラジオ参戦してくださいね。猿さんのいないサルオルなんて…
プロレスとアーセナルを愛する自分にとって、まさかのアーセナルとUに共通項!。今まで不覚にも気づかなかった自分に腹が立ちました。Uこそ日本人の特殊なプロレス感の源とだと思いますし、色気で言ったらリックルードの腰クネダンスの百倍はありますね。
那須川選手には今すぐにでもボクシングに転向してほしい。
PRIDE全盛期は煽りV含め神でしたね。藤田和之選手がヒョードル選手にゴリラパンチかましたあたりは、アーセナル、バルセロナのCL決勝、なでしこのW杯決勝のアメリカ戦に並び最高の興奮でした
さっさっ猿さん、那須川がメイウェザーとやるみたいですよ(白目)
(ファイトマネー)払えんのか!