Last Wizard メスト・エジル 最後のメッセージ

高田先生から、最後のメッセージです。

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メスト・エジル 最後のメッセージ

Thank you, Gunners! ❤️ #YaGunnersYa pic.twitter.com/lkVI2qHC6X

— Mesut Özil (@MesutOzil1088) January 24, 2021

ガナーズのみんなへ

7年と半年、およそ3000日。これほど永い旅路の後にこんなメッセージを書くのは、えもいわれぬ気持ちでいっぱいだ。

ロンドンに降り立った時からずっと、ここはまるで我が家のように感じていた。

全てのスタッフやチームメイト、最高のファンのみんなに受け入れてもらえたことの喜び。そして2013年9月、あの時ボクを信頼してくれたアーセン・ヴェンゲルへの感謝は永遠のものだ。

ボクを一人前の選手として成長させてくれたこのノースロンドンの地は、絶対に忘れることの出来ないボクのホームだ。その想いはこれからもずっと変わることはないだろう。

「9年間無冠」ボクらはそんな不名誉な記録に終止符を打ち、ファンのみんなにタイトルを持ち帰ることができた。

当然、嬉しいことばかりじゃない。浮き沈みの7年半だった。

250試合以上、44ゴール71アシスト。これをもって、ついに、アーセナルとの別れの時がきてしまった。

ボクのクラブへの想いとファンへの愛は、到底言葉では表しきれない。一通の手紙では尚更のことだ。

今シーズンのプレミアリーグは群雄割拠、とにかくタフなシーズンだ。だからこそボクらは一致団結し、チームやスタッフを支えなければならない。

これでボクはプレー出来なくなってしまうけれど、これからも試合は追っていくつもりだし、全力で応援していくつもりだ。それはGunnerとして当然のことだ。約束だ。

Hale Endで花開いた、才能溢れるボーイズ達を見る事が出来るのは、本当に素晴らしいことだと思う。彼らこそアーセナルの未来だ。彼らの成功を心から願っている。

エミレーツに鳴り響く自分のチャントを思い出すだけで、未だに鳥肌が立つ。

このシャツに袖を通しプレーした思い出は、ボクの中で絶対に消えることはない。

ここ最近、アーセナルでの時間について様々なことを書かれているが、アーセナルは「格」を重んじるクラブだ。ボクはそれは身を以て実感している。

選手、スタッフ、フロントは変わっても、クラブの価値とファンの思いは変わらないのだ。格式、尊敬、そして尊厳、これらを決して忘れてはならない。これはアーセナルという名にかかわる人間、一人一人の責務だと思う。

先に書いたように、ここ最近の自分を取り巻く環境は決して容易なものではなかった。他の選手同様、１分１秒でもプレーで貢献したいと思っていた。しかし人生とは、決して自分の思い通りにいくものではない。

そんな時重要なのは、ネガティブに支配されず、人生にポジティブを見いだすことだ。だからボクは後悔したり、誰かを恨んだりはしない。

アーセナルに所属するということは、フットボールをプレーするだけでなく、コミュニティに属するということでもあった。ピッチでアシストするのと同様、可能な限りロンドンのコミュニティ活動にも取り組んで来た。

ノースロンドンがボクを受け入れてくれたことに応えるため、毎シーズン、幸せを届けるような様々なプロジェクトを行ってきた。ボクはここを去ってしまうけれど、こういった取り組みは続けていきたいと思っている。

ロンドンでの「チャプター」はこれにて終了だ。だが、この素晴らしいクラブとの繋がりは決して途絶えることはない。

今は別れの時かもしれないが、それは永遠のサヨナラではないんだ。

世界中のアーセナルファンのみんなへ YaGunnersYa

Mesut.

Thank you, Gooners! ❤ #YaGunnersYa pic.twitter.com/gl9n8jltOY

— Mesut Özil (@MesutOzil1088) January 24, 2021