アンリSNS全閉鎖の理由、そしてアーセナル公式が本気を出した「STOP ONLINE ABUSE」とは?
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Twitterをやられている皆さん、突然ですが、最近何かお気付きになったことはないでしょうか。
まぁ、これなんですが。。。
公式のヘッダー画像にドーン浮かび上がる「STOP ONLINE ABUSE」の文字。
突然アップされたので、
なんですかこれは?
と思われた方も多いのではないでしょうか。
「STOP ONLINE ABUSE」とは?
「STOP ONLINE ABUSE」
直訳すると「オンラインの不正使用、乱用を止めよう!」ですが、わかりやすく言えば「ネットの誹謗中傷を止めよう」
もっと刺さる言い方をすれば、
「ネットイジメ、ダメ、絶対」
これです。
日本でもSNSの誹謗中傷により、プロレスラー木村花さんが自らの命を絶つという事件があったばかりですが、これはなにも日本だけの出来事ではありません。
世界中で同様の事件が日々起こっており、フットボール選手も格好の標的に。アーセナルでも同様の事案が多発しているのはご存知の通りです。
誹謗中傷でムスタフィがプレーに支障が出るほどメンタルを病んだり、ジャカも脅迫を受け一時は退団を決意、先日もミスで炎上してしまったルーナルソン君もTwitterを閉鎖。
直近でも「Black Lives Matter」の最中にウィリアンが人種差別を受けるなど、こういった流れを止めることができない状況。
Willian on Instagram story, showing cases of messages he has received on the platform of racial abuse towards him. [IG: willianborges88] #afc
“Something needs to change! The fight against racism continues.” pic.twitter.com/7MSNnE5V6c
— afcstuff (@afcstuff) February 19, 2021
そんな中アーセナルが立ち上がったというわけです。
キッカケはティエリ・アンリ
今回の運動の大きな引き金となったのは、我らがレジェンド、ティエリ・アンリの存在です。
先日アンリは突如、Twitter、Instagram、Facebookなど、全てのSNSを閉鎖しました。
計1,500万人ものフォロワーを持つアンリのSNS閉鎖に世間はザワついたわけですが、閉鎖の理由はこれです。
簡単にアカウントが作れ匿名のまま人を傷つけることが出来るSNSが、何故放置されたままなのか?
膨大な誹謗中傷やいじめを助長するSNSのプラットフォームは、説明責任を果たすべきだ。
フォロワー計1,500万人ですよ、なかなか出来ないことだと思います。
つまり、それだけガチってことです。
そしてアンリの最後の投稿がこちら。
SNSが著作権を侵害したときと同じ勢いでプラットフォームを規制できるようになるまで、SNSから身を引く。
確かに著作権物に関しては光の速さで消されるものの、人種差別や誹謗中傷に関しては残されたまま。
誹謗中傷をする人間はもちろんですが、そういったSNSのプラットフォームに対しての抗議でもあります。
これを受けアーセナルも声明を発表。
All of us at Arsenal – players, staff and fans – stand together to address the flow of abusive posts and messages on social media platforms
We call on everyone to join forces and identify, condemn and highlight abuse when they see it pic.twitter.com/3WEZLt7uCt
— Arsenal (@Arsenal) March 30, 2021
アーセナルの選手、スタッフ、ファン、全ての人間が、SNSにおける誹謗中傷をストップするために協力します。
そういった言動を見つけた場合、一丸となって対抗します。
“Abuse has to be eradicated completely because it’s causing a lot of damage. Social media platforms have a big responsibility on that.” – Mikel Arteta pic.twitter.com/wqkRxlWqP8
— Arsenal (@Arsenal) March 30, 2021
「多くの被害を引き起こしている誹謗中傷を完全に根絶しなければならない。
SNSのプラットフォームは、その責任を担うべきである」
ミケル・アルテタ
“How do you explain to a black footballer that a piece of pirated content is taken down within minutes, but that’s not the same for racist abuse?” – Vinai Venkatesham pic.twitter.com/0tEpBxREYM
— Arsenal (@Arsenal) March 30, 2021
「著作権違反のコンテンツが数分以内に削除されるのに、レーシズムのコメントが放置されるのを黒人選手にどう説明するのか?
それも人種差別的虐待と同じではないか?」
アーセナルCEO ヴィナイ・ヴェンカテシャム
アーセナルが提案する誹謗中傷撲滅の具体策
アーセナルもただただ「反対!」と言っているだけではありません。
その具体策も提示しています。
1. Racist/discriminatory messages/posts should be filtered/blocked before they are received
2. Operate robust/transparent/swift measures to take down abusive material if it does get into circulation
— Arsenal (@Arsenal) March 30, 2021
1.人種差別的や好ましくないメッセージや投稿は、フィルタリングによりブロック
2.誹謗中傷の素材等が拡散された場合は、素早く取り除く
3. Users subject to verification that allows for accurate ID of person behind the account. Steps taken to stop a user that has sent abuse from re-registering
4. Our platforms should actively assist investigating authorities in identifying the originators of discriminatory posts
— Arsenal (@Arsenal) March 30, 2021
3.ユーザ本人の特定を可能に。不正利用したユーザーの再登録を停止
4.私たちのプラットフォームは、差別的な投稿の発信者を特定する際、積極的に調査に協力する
ニュアンスの違いはあるかもしれませんが、これが公式の本気です。
「イジメ、かっこ悪い」アーセナル公式が本気のワケ
しかし何故公式やアンリはここまで本気なのか?
それは日本とは若干違う事情があります。
それは人種差別の深度。
イギリスにおける人種差別は犯罪なのです。
下手したら捕まるやつ。
それくらいの重罪。
ロンドンの地下鉄に乗ってみればわかると思いますが、一車両には片手では効かないほどの人種が乗っている。そんな多民族国家。
どうしてもヘイトクライムが起きてしまうような土壌がそこにはあるわけです。それをルールで縛らざるおえない、そういうわけです。
もちろん最近は減りましたが、昔は…って話はよく聞きます。
しかしSNSでは未だ放置されている現状。
そら動くよ!
ちなみに、俺も14年も住んでりゃちょいちょい差別的なもの?は受けてきましたが(鈍感だからあんま気づかないけど)、
先日もエミレーツからほど近いフィンズベリー・パーク駅でバス待ちをしていると、チャリで通り過ぎようとした中学生、高校生くらいですかねぇ、そんくらいのキッズが、俺を見つけてシャーと戻ってきて、いきなり顔を近づけて、
「お前いいダウンジャケ着てんな?アジア人のクセに。
薬でも売ってんのか?」
とひとこと。
「いや、売ってない売ってない。売ってないよ!(多分お前の親のほうが金持ってっから!)」
と言って別れるという微笑ましい事案がありましたが、そんなことを言い放つキッズも俺と同じ有色人種の子なんですよね。(てかマジでナ●フ出されるかと思った!結構●されてんのよ、あの辺)
でもマスクしてるキッズだったんで、めっちゃいい子だと思います!
まぁ、そーいうとこなんです。イギリスってのは。
それはさておき、
イギリスにもゾノがいればなぁ!
「イジメ、カッコ悪い。」は不変!
そしてあれから25年…
時は流れました。
まさにドンズバのタイミングで再び啓蒙!
25年目の
ネットいじめ、カッコ悪い。
清く正しい変態ブログ読者の皆さんには言うまでもないと思いますが、正しいインターネッツライフを!
コメント
貴重な情報をありがとうございます。例の件はやはり飛び火し、それを利用しようとする人たちが跋扈してます。アルテタは政治的には正しく振舞ってますが、もう一押し言ってほしい。オーバメヤンがなぜあの髪型になるのか。ンけティアがなぜ今一つなのか。ナイルズがなぜ他所なのか。セバージョスをただで貰えそうだったが、多分無くなっている。人道とビジネスについて、もう少しうまくやれると思う。いや、巧くなくともよい。敵の強大さは知っている。大事なことはアーセナルファンは数十億人いるという事。諦めなければいつか勝つ。BGMはCocco「寓話」